ビタミン、ミネラルの必要性

良い健康状態を維持し、病気のリスクを減らすと言う点で、ビタミンとミネラルの重要性を立証する科学的な研究が数多く報告されています。第一に健康に良い食事を選択し、そして健全なライフスタイルを続けることが基本ですが、さらに不足しがちな栄養素を確保するための栄養剤の摂取は、病気予防においても大切です。

Q:ビタミンとミネラルは本当に重要でしょうか?

A:はい、ビタミンとミネラルは必須の栄養素であり、大部分が我々の体内で合成することができません。それらは、良い健康、標準的な成長と身体機能の維持に欠くことができませんから、必要十分な量を摂取しなければなりません。

Q:ビタミン及びミネラルの摂取ではカルシウムだけが不足していると聞いていますが?

A:平成10年に行われた厚生省の国民栄養調査結果では、ビタミン4種、ミネラル2種のうち、カルシュウムだけが摂取平均値93%とあり、例えば、ビタミンB1は145%で、そのような印象を受けますが,摂取のバラツキを見ると、ビタミンB1では、調査所帯の20%が、特に一人所帯では28%が所要量を下回った摂取状況です。
加えて、この調査は食品素材のビタミン値で計算され、調理による損失量が引いてありません、ビタミンB1は、調理により半減するという実験報告があり、半減したと仮定の計算では、調査所帯の84%、1人所帯の85%が、所要量を満たさないことになります。かなりの人に不足の心配があると考えてよいでしょう。

Q:私たちが必要とするビタミンとミネラルのすべては、上手に食品を組み合わせることで摂ることができると聞きますが、これは本当でしょうか?

A:糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルの5つが適量摂れるように、新鮮で精製加工されていない食品を選び、さらに、十分な量の野菜と果物を加え、できるだけ、手早く上手に調理するという条件が必要のように思われます。(栄養素を多く含む食品表をご覧下さい)
しかし、毎日の食事に配慮するのは難しいことでしょう。米国政府がスポンサーの広範な栄養調査でも、おおよそ50%の人が政府推奨の摂取基準値を下回っているようです。また、人には遺伝的な生化学的個人差があり、幾つかの栄養素では、必要量がこの摂取基準値より遙かに多いだろうと言われています。生活環境や生活習慣でも必要量が増えると考えられます。下記のような身体条件では、栄養素の必要量が増えるでしょう。


Q:どれぐらいの量のビタミン、ミネラルが必要とされるか、あるいは推薦されていますか?

A:日本では厚生省が”所要量”として、米国では全米科学協会が”RDA”として1日に摂取すべき推薦量を決めています。
この所要量やRDAの値が、欠乏症を防ぐ最低限必要量であるから,積極的に健康を維持増進するためには、より多くの摂取量が必要であろうとの考えで、最適1日摂取量(ODA)も提唱されております。

所要量は、栄養欠乏症を防ぐように設計され、安全に摂取できる量です。
しかし、慢性の病気を持っている人、薬を服用している人、喫煙者、愛飲家は、より高いレベルのビタミンが必要と思われます。
例えば、ビタミンCは、1日量、10mgで壊血病を予防できますが、結合組織(コラーゲンなど)の形成、ストレスに対抗、活性酸素の防御などのためには、1日の必要量は、最低200mgとも言われています。
また、ビタミンEの1日、100単位摂取が、最適の健康に必要かもしれないし、心臓病やガンおよび他の病気に対して、予防するかもしれないことを示す、多くの科学的根拠が増加しています。

Q:ビタミンとミネラルのサプリメントの摂取は安全でしょうか?

A:米国ではおよそ1億人が習慣的にサプリメントを摂取していると推定されています。その背景には、病気は自分で予防するという考え、科学的根拠のあるサプリメント情報の提供、高品質で安価なサプリメントの提供があります。また政府は、米国法に基づき、すべての消費者は、安全で有効な製品と正直な情報を得ることを保証する、と言っています。

サプリメントの成分表示を見ると、食用色素、食品添加物、砂糖、酵母(アレルギーを問題にして)などを含まないと表示され、これらの有害性の心配がありません。
安全性の問題には、量を多く摂ったときに心配される毒性の問題があります。日本では、許容上限摂取量という、安全な継続摂取の最大量が決められましたので、サプリメント含有量と日常摂取量(わかりにくいですね、まあ、所要量の70%程度?)の合計が、この価以下になるようになされば良いでしょう。

Q:抗酸化栄養剤とは何でしょうか、そしてどのようにある特定の疾患の危険から保護するのを手伝うのでしょうか?

A:抗酸化剤は体を活性酸素や遊離基の害から保護する物質です。 活性酸素や遊離基は強い活性を持ち、それらが細胞と組織で傷害を起こし、慢性病に導くかも知れないからです。 多くの科学的な研究が、ビタミンA、C、Eとミネラルのセレンが活性酸素や遊離基と戦って、ある特定の癌、白内障と心臓病のリスクを減らす手助けになるような、抗酸化特性を持っていることを報告しています。

Q:ある特定の疾患に対して防御のために必要とされる特定の栄養素と量がありますか?

A:米国の食品薬品局(FDA)は妊娠可能な年齢の女性たちが出産児の神経管先天性欠陥の危険を減らすのを手伝うために、葉酸の400mcgの毎日の摂取を推薦しています。

また、少なくとも1日に800mgのカルシウムとビタミンDの摂取、適切な運動が、骨粗鬆症の危険を減らすのに役立つかも知れないと考えられています。年齢が増加するにつれて栄養素レベルが同じく増やされるべきで、カルシウム量も閉経期の女性たちには1日に1500mgに増やすべきだとしています。

経口避妊薬あるいは他の投薬が、若干の栄養素の代謝を妨害することが知られており毎日の総合栄養剤の補給の必要性を増やすかも知れないと考えられています。

最近の米国政府機関の動きは、栄養と病気予防の研究と教育の拡大、高齢者にビタミンミネラルサプリメント摂取の勧告、国防省では軍職員と家族へのサプリメント提供、国立衛生研究所は500万ドルを栄養剤研究に認可など、栄養による病気予防対策を積極的に進めているようです。

Q:どんなビタミン・ミネラル製剤を選んだらよいでしょうか?

A:次のような選択基準が考えられます。

  1. 種類について 
      必要なビタミンとミネラルが含まれていること、少なくとも下記の
      ビタミン12種とミネラル7種以上をふくんでいること。
      ビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6、
      B12、葉酸、ビオチン、ビタミンA、D、E、C
      カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅、マンガン、クロム、セレン
  2. 含有量について
      ビタミンBのうち、B1、B2、B6は同量か、それにに近い量で
      あること、これらは協同して働くのでほぼ同量が望ましい.。
      ビタミンAは、妊娠初期に、1万単位以上を続けて摂取すると、
      胎児の奇形のリスクが高いという研究があり、妊娠可能な女性は
      ビタミンAの摂取は5000単位以下の摂取が勧められています。
      ミネラルは多量摂取で毒性が現れやすいため、許容上限摂取量
      以下が、摂取の目安になると思います。
  3. 吸収性が問題
      サプリメントを必要とする人は、往々にして胃酸の分泌が少なく、
      ミネラルの吸収が低下しているので、吸収の良いタイプの、例えば
      ミネラルとアミノ酸が結合(キレート)タイプがお奨めです

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